Toppage | インタビューTop 田中秀樹(たなか ひでき)

株式会社777WORKS
取締役営業本部長
田中秀樹(hide)

PSINetへの想い

◆PSINetのドアを叩く
PSINet Japan Foerverサイトオープンと言う事で当時営業職としてPSINet
に参加した者としての思い出話を少々。
自分が入社したのは1999年の5月。新緑が眩しい初夏の頃。
拠点が赤坂から大崎ゲートシティに移転してすぐの頃PSINetに入社した。
初めての独立系外資ISPへの入社という事もあり、”やってヤルゼ!!”と
いう妙なハイテンションだったのを覚えている。
PSINetは当時からズバ抜けた知名度を誇っており、東京インターネットや
リムネットの買収などで、当時郊外の小さなプロバイダーに勤めていた自分
にとっては憧れでもあった。

◆インターネットという20世紀最後の大発明
当時は俗に言う”ITバブル”全盛の頃で企業でのインターネットニーズが
非常に高まっていた時期。それでもまだ”インターネット? 電子メールなん
か仕事に必要なの?”とインターネットを疑問視する人も沢山いたのも事実。
しかし、PSINetには時代の先端を行く確かなサービスと価格競争力。
そして、圧倒的なネームバリューを武器に着実に顧客のハートを掴んでいった。

今でも覚えているのが最初に契約を取った案件だ。
入社後2週間でエコノミー回線(128kbps)とパッケージ型FireWall(RouteWaller)
の契約をもらった。
営業はもう10年近く経験してたが、久々に営業としての喜びを感じる事が
できる瞬間だった。その後も、T1回線やホスティングサービスなど、魅力的
なサービスが次々にクライアント企業に導入されていった。

自分は人から”お仕事はなんですか?”と聞かれると胸を張って
”はい 自分はインターネット屋です”と答えた。
まだ未知なる可能性を持ったインターネットという20世紀最後の発明品を
クライアントに伝える事ができる事が何よりも嬉しかった。
メールやホームページを開設する事により新たなビジネスチャンスが生まれたり
新しい人間関係が生まれていく手助けを、少なからずできているんだなぁという
実感をクライアントとの関係を通して感じれたのではと思う。
また、インターネット屋は当時これだけ買い手市場の世の中では珍しくクライアント
から”逆接待”を受ける珍しい商売だった事も鮮明な記憶である。
担当者の人に技術的な相談に乗ったり、インターネットの未来について議論
してみたりと、未知なる可能性を求めて語り合った商談も沢山あった。

◆世界にインターネットの虹が掛かった瞬間
インターネット屋の喜びは単に売り上げや収入だけでは無い。
自分の仕事が人や企業の役に立っているかを追求する事も大事である。
今でも覚えているのは世界中にプラントを持つ大手クライアント。
アメリカにプラントを建てるために日本とアメリカを結ぶNWを構築して欲しい
という依頼があった。
通常のイントラネットだと閉域網(イントラネット)のみなのだが、PSINet
のサービスでは格安のコストでイントラネットとインターネット接続の両方
をサポートできるというアピールポイントがクライアントのハートを掴んだ。
しかしながら、自分としても初めての国際網での接続案件。
日本とはビジネスタイムも違えば調達先のキャリアの品質も日本とは雲泥の差
がある。迫り来る開通期限日と闘いながらようやく開通期限日ギリギリの夜
にネットワークがエンジニアより開通確認の知らせが届く。
まるで日本とアメリカを繋ぐ虹が掛かったような気持ちがしてとても嬉しかった。
今では当たり前の事かもしれないが、改めてインターネットのすごさを感じる
瞬間だった。

◆生涯”インターネット屋”宣言
妙な言い回しではあるが、自分のアイデンティティを明確に表現するのに
一番分かりやすい言葉だと思う。
インターネット元年と言われた年から10年になろうとしている。
そんな中、PSINetにいた時間は通常の10倍以上のスピードで自分を
成長させてくれた会社だと今でも言える。

今では日常生活の中にも当たり前のようにインターネットが浸透し
電気、ガス、水道と同等な生活インフラとして欠かせないものになっている
そんなインターネットに関わるサービスを自分の生涯のビジネスの柱として
関わり続けたいと思っている。
最後に、インターネットは常に最先端でスピーディーで一見冷たいものに
見えるかもしれないが、人肌を感じる人間くさいものに感じれるようなモノ
だと自分は思っている。
インターネットは人と人をつなげる事ができる素晴らしいものであり
777WORKSはそんな人と人をつなげる中継基地でありたい。
そして、いつか、777WORKSから生まれた人のつながりがPSINetの復活に
何かしらの影響を与える事ができたらどれだけ素晴らしいだろうか。

◆田中秀樹 プロフィール
・1971年生まれ
・数々のIT企業を経験後インターネットの世界に飛び込む。
  1999年急速に拡大中のPSINetに入社、数多くクライアントにPSINetのサービスを提供する。
・IDCサービス需要拡大と共に得意のソリューション営業で成績を上げる
  営業成績で社内TOPを取る経験も有り。
・2001年にPSINetを退社。その後 GlobalCenter→AT&Tグローバルサービス
  →パワードコム(後にKDDIに合併)を経て2006年777WORKS入社。