Toppage | インタビューTop | アイテムTop | Links

■PSINet Japan Foerver

ピーエスアイネット株式会社についての情報配信。当時のPSINetを振り返りつつ、現在もIT業界で戦い続けるエンジニア達へ向けてエールを送るために2007年11月30日、親愛なる"ミスターPSINet Japan 坂巻千弘氏"の Memorial Day に配信開始。

■PSINetJapan 買収劇

1989年に世界で初めて商用サービスを開始した米国のインターネット接続事業者(プロバイダ)。創業メンバーには、ARPAでTCP/IPの開発に携わったビル・シュレーダ氏やマーティー・ショフストール氏らが名を連ねる。95年のナスダック上場によって資金を獲得,97年8月に米IXCコミュニケーションズから光ファイバ網を買い取り、通信事業者と資本関係がないプロバイダとしては,世界で初めて自前で光ファイバを持った。日本を含め11カ国に関連会社を設立。世界8カ国13プロバイダを傘下に収めた。国内では,インターコンインターナショナルを母体としたピーエスアイネットを94年に設立。98年には,東京インターネット、リムネット、トウィックスを相次ぎ買収した。

しかし、2001年6月には巨額の設備投資が響いて資金繰りが悪化。負債総額43億ドルを抱えて,連邦破産法11条(チャプタ11)の適用を申請した。これを受けて、米国のPSInetは2003年1月にMAN事業者の米コジェント・コミュニケーションズに、日本法人のピーエスアイネットは、12月にケーブル・アンド・ワイヤレスIDCを通じて英ケーブル・アンド・ワイヤレスに買収された。事実上この日を持ってPSINet Japanは、会社自体が無くなっている。

後に2005年2月17日付でケーブル・アンド・ワイヤレスIDC(C&W IDC)の発行済み普通株式の99.99%にあたる120億8663万2927株をソフトバンクが取得し、買収を完了した。ソフトバンクは約123億円で株式を取得した。売り主はセーブル・ホールディング・リミテッドとケーブル・アンド・ワイヤレス・アスパック・ピー・ブイ。この買収をもって、C&W IDCはソフトバンクの特定子会社となり、3月期末みなし取得日をもって連結子会社となった。新しく「日本テレコムIDC」となる。

更にその後、日本テレコムに日本テレコムIDCは2005年7月1日に吸収合併の形となり、最終的には2006年10月1日から、「ソフトバンクテレコム」となる。

■PSINet Japan 全盛期

1998年頃、国内の老舗である東京インターネットの買収をきっかけに、1999年当時大崎ゲートシティにあったPSINet Japanは、数々の国内初となる新サービスを提供し、いわゆるデータセンターと呼ばれるIDC事業にも乗り出す。事実上日本のサービスだけに特化してみた場合、十分な黒字経営を行っていたのではないかと推測される。今でこそ一般的なサービスとなった、プロバイダ側でのメールウイルスチェックは、国内プロバイダでは最初にPSINet Japanが提供したものだった。

2000年当時、日本法人の売上高は約100億円、日経の顧客満足度調査No.1と国内でも大手プロバイダと並ぶ、上位に位置する外資系プロバイダとなる。その後2001年頃まで、PSINetJapanは急成長を遂げた。